お墓の引っ越し 公開日:2026.10.23

改葬許可証は必要?申請方法と手続きの流れを解説

改葬許可証は必要?申請方法と手続きの流れを解説

墓じまいやお墓の引っ越しを考え始めると、「改葬許可証」という言葉を目にすることが増えるのではないでしょうか。「役所の手続きは難しそう」「何から準備すればいいのか分からない」と不安に感じている方も多いと思います。結論からお伝えすると、お墓に納められたご遺骨を別の場所へ移すには、法律で定められた「改葬許可証」が必ず必要です。ただし、手順さえ押さえれば、ご自身で手続きすることも難しくありません。

この記事では、改葬許可証が必要な理由と、申請に必要な書類、注意点、申請先、そして手続きの流れを、大阪・関西で墓じまいをお手伝いしている石材店の立場からわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • 改葬許可証が必要な理由と、法律上の位置づけ
  • 申請に必要な3つの書類(埋蔵証明書・受入証明書・改葬許可申請書)
  • 改葬許可証を入手する際の注意点と申請先
  • 新しい納骨先を決めてからご遺骨を納めるまでの6つのステップ
目次
  1. 1 改葬許可証はなぜ必要?
  2. 2 改葬許可証の申請に必要な書類
  3. 3 改葬許可証を入手する際の注意点
  4. 4 改葬許可証の申請先
  5. 5 手続きの流れ
  6. 6 まとめ

改葬許可証はなぜ必要?

改葬許可証が必要なのは、ご遺骨を移すことが法律で「市区町村長の許可が必要な行為」と定められているからです。

「墓地、埋葬等に関する法律(墓地埋葬法)」では、お墓や納骨堂に納めたご遺骨を、別のお墓や納骨堂へ移すことを「改葬(かいそう)」と呼んでいます。そして同法第5条で、改葬を行おうとする人は市区町村長の許可を受けなければならないと定めています。この許可を受けた証明として交付されるのが「改葬許可証」です。

出典:厚生労働省「墓地、埋葬等に関する法律の概要」

用語 意味
改葬 お墓や納骨堂に納めたご遺骨を、別のお墓や納骨堂へ移すこと
改葬許可証 改葬を市区町村長が許可したことを証明する書類
墓じまい 墓石を撤去して更地に戻し、墓地の使用権を管理者へ返すこと

墓じまいをして永代供養墓や納骨堂、樹木葬などにご遺骨を移す場合も、法律上は「改葬」にあたります。そのため、墓じまいでは改葬許可証の取得がほぼ必ず必要になります。

改葬許可証は、現在のお墓からご遺骨を取り出すときに墓地の管理者へ提示し、新しい納骨先にご遺骨を納めるときに提出します。許可を得ずにご遺骨を移すと法律違反となり、罰則の対象になることもあるため、必ず正しい手順で手続きを行いましょう。

💡ポイント

同じ墓地の中でご遺骨を別の区画へ移す場合でも、改葬許可の申請が必要とされる自治体があります。迷ったときは、お墓のある市区町村に確認しましょう。

改葬許可証の申請に必要な書類

改葬許可証の交付を受けるには、主に次の3つの書類が必要です。

書類 誰に発行・証明してもらうか 内容
埋蔵証明書 現在のお墓の管理者(お寺・霊園など) 今のお墓にご遺骨が納められていることの証明
受入証明書 新しい納骨先の管理者 新しい納骨先がご遺骨を受け入れることの証明
改葬許可申請書 申請者が記入し、市区町村へ提出 改葬の許可を申請するための書類

このほか、自治体によっては申請者の本人確認書類や、亡くなった方と申請者の関係がわかる戸籍謄本などの提出を求められることがあります。お墓の名義人(墓地使用者)以外の方が申請する場合は、名義人の承諾書も必要です。

埋蔵証明書

埋蔵証明書は、現在のお墓にご遺骨が納められていることを証明する書類です。お墓を管理しているお寺のご住職や霊園の管理事務所に依頼し、署名・押印をしてもらいます。

証明書には、墓地使用者の氏名、納められている方の氏名、亡くなった日、墓地の所在地や名称などを記載します。古いお墓で納められている方の氏名がわからない場合は、「不詳」として手続きを進められる自治体もあります。

自治体によっては、改葬許可申請書の中に埋蔵証明の欄が設けられており、そこに管理者の署名・押印をもらえば別紙の証明書が不要になることもあります。発行手数料は無料のことが多いですが、墓地によっては数百円〜1,500円程度かかる場合もあります。

受入証明書

受入証明書は、新しい納骨先がご遺骨を受け入れることを証明する書類です。永代供養墓や納骨堂、新しいお墓の管理者に発行してもらいます。「受入許可証」「使用許可証」などと呼ばれることもあります。

受入証明書を発行してもらうには、先に新しい納骨先と契約を結んでおく必要があります。自治体によっては、受入証明書の代わりに墓地の使用許可証や永代使用許可証の写しで認められることもあります。

改葬許可申請書

改葬許可申請書は、市区町村に改葬の許可を求めるための書類です。用紙は市区町村の窓口でもらえるほか、多くの自治体ではホームページからダウンロードできます。

申請書には、主に次のような内容を記入します。

  • 亡くなった方の本籍・住所・氏名・性別
  • 亡くなった日
  • 埋葬または火葬の場所と年月日
  • 改葬の理由(例:遠方で管理が難しいため、など)
  • 改葬先の名称と所在地
  • 申請者の住所・氏名、亡くなった方との続柄、墓地使用者との関係

申請書は、原則としてご遺骨1柱(1人分)につき1枚必要です。先祖代々のお墓で複数のご遺骨を移す場合は、その数だけ用意しましょう。一覧表を添付すれば1通にまとめられる自治体もあります。

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改葬許可証を入手する際の注意点

改葬許可証を入手する際の注意点

改葬許可証の手続きは難しいものではありませんが、いくつか気をつけたい点があります。事前に確認しておくことで、二度手間や日程の遅れを防げます。

  1. 新しい納骨先が決まっていないと申請できない
    改葬許可申請には改葬先の記入と受入証明書が必要なため、先に新しい納骨先を決めておく必要があります。
  2. ご遺骨1柱ごとに申請書が必要
    複数のご遺骨を移す場合は、人数分の書類を用意します。古いお墓では、何人分のご遺骨が納められているかを事前に確認しておきましょう。
  3. 交付までに日数がかかることがある
    窓口で即日交付される自治体もあれば、1週間〜10日程度かかる自治体もあります。工事や法要の日程は、交付の見込みを確認してから決めると安心です。
  4. 名義人以外が申請する場合は承諾書が必要
    お墓の名義人と申請者が異なる場合は、名義人の承諾書を添付します。
  5. 手数料や必要書類は自治体ごとに異なる
    改葬許可証の発行手数料は無料の自治体が多いものの、数百円程度かかるところもあります。添付書類の種類も自治体によって違います。
  6. 改葬許可証は大切に保管する
    ご遺骨を取り出すときは管理者に提示し、新しい納骨先へ納めるときに提出します。紛失しないよう、納骨が終わるまで大切に保管しましょう。

注意

散骨や手元供養を選ぶ場合、法律上は「改葬」にあたらないとする考え方もありますが、お墓からご遺骨を取り出す際に墓地の管理者から改葬許可証の提示を求められることが一般的です。散骨業者が改葬許可証の写しを求めるケースもあるため、事前に確認しておきましょう。

改葬許可証の申請先

改葬許可証の申請先は、現在ご遺骨が納められているお墓(墓地・納骨堂)がある市区町村の役所です。申請者がお住まいの市区町村や、新しい納骨先がある市区町村ではないので注意しましょう。

ケース 申請先
大阪府羽曳野市のお墓から、奈良県の納骨堂へ移す 羽曳野市役所
東京都在住の方が、大阪府堺市のお墓を墓じまいする 堺市の窓口
遠方の実家のお墓を、自宅近くの永代供養墓へ移す 実家のお墓がある市区町村

担当の窓口は、市民課や戸籍住民課、環境衛生課など自治体によって異なります。お墓のある市区町村のホームページで「改葬許可」と検索するか、問い合わせて確認しましょう。

お墓が遠方にあって窓口に行くのが難しい場合は、郵送で申請できる自治体も多いです。たとえば石経石材のある大阪府羽曳野市では、市民課で郵送による改葬許可申請を受け付けており、手数料は無料です。郵送の場合は、返信用封筒や切手の同封が必要になることがあります。

💡ポイント

書類の書き方に迷ったときは、市区町村の窓口に問い合わせれば丁寧に教えてもらえます。石材店に相談すれば、手続きのサポートを受けられることもあります。

手続きの流れ

改葬許可証の取得から、新しい納骨先にご遺骨を納めるまでの流れは次のとおりです。一つずつ順番に進めていきましょう。

流れ やること 主な相手
1 新しい墓地(納骨先)を決める 家族・親族、霊園・寺院
2 受入証明書をもらう 新しい納骨先の管理者
3 埋葬・埋蔵証明をもらう 現在のお墓の管理者
4 改葬許可申請を行い、改葬許可証を受け取る お墓のある市区町村の窓口
5 ご遺骨を引き取る 現在のお墓の管理者、僧侶、石材店
6 ご遺骨を納める 新しい納骨先の管理者

1.新しい墓地を決める

まずは、ご遺骨の新しい納め先を決めます。永代供養墓、納骨堂、樹木葬、新しい一般墓など選択肢はさまざまで、費用やお参りのしやすさも大きく異なります。

先祖代々のお墓を移す場合は、ご家族やご親族ともよく話し合っておきましょう。あわせて、移すご遺骨が何人分あるのかも確認しておくと、その後の手続きがスムーズです。

2.受入証明書をもらう

新しい納骨先が決まったら、契約を結び、管理者から受入証明書(受入許可証・使用許可証など)を発行してもらいます。ご遺骨の人数分が必要になる場合もあるため、発行を依頼するときに何人分のご遺骨を納めるかを伝えておきましょう。

3.埋葬・埋蔵証明をもらう

次に、現在のお墓の管理者に埋蔵証明書を発行してもらいます。寺院墓地であればご住職、公営墓地や民営霊園であれば管理事務所に依頼します。

寺院墓地の場合は、このタイミングで墓じまいの意向をお伝えすることになります。突然の申し出にならないよう、早めにご住職へ事情をご相談しておくと、その後のやりとりも円滑に進みやすくなります。

4.市役所窓口で改葬許可申請を行い、改葬許可証を受け取る

改葬許可申請書に必要事項を記入し、埋蔵証明書・受入証明書などの書類とあわせて、お墓のある市区町村の窓口に提出します。書類に不備がなければ、改葬許可証が交付されます。

即日交付の自治体もありますが、数日〜10日程度かかる場合もあります。郵送で申請した場合は、返送までの日数も見込んでおきましょう。

5.遺骨を引き取る

改葬許可証を受け取ったら、現在のお墓の管理者に提示してご遺骨を取り出します。ご遺骨の取り出しの前には、僧侶にお願いして閉眼供養(魂抜き)を行うのが一般的です。

ご遺骨の取り出しや墓石の撤去は、石材店に依頼します。墓地によっては工事を行える石材店が指定されていることもあるため、事前に管理者に確認しておきましょう。長い年月が経ったお墓では骨壺に水が溜まっていることもあり、必要に応じて洗浄や乾燥を行います。

6.遺骨を納める

最後に、新しい納骨先の管理者に改葬許可証を提出し、ご遺骨を納めます。新しいお墓の場合は開眼供養、永代供養墓や納骨堂の場合は納骨法要を行うことが多いです。

墓じまいをした場合は、墓石を撤去して更地に戻した区画を、元の墓地の管理者へ返還して手続きは完了です。

石経石材の墓じまいの詳細はこちら

まとめ

お墓に納められたご遺骨を別の場所へ移す「改葬」には、墓地埋葬法に基づく改葬許可証が必ず必要です。申請には、現在のお墓の管理者が発行する埋蔵証明書、新しい納骨先が発行する受入証明書、そして改葬許可申請書の3つが主に必要で、申請先は現在のお墓がある市区町村です。

手続きは「新しい納骨先を決める」ことから始まります。自治体によって必要書類や手数料、交付までの日数が異なるため、まずはお墓のある市区町村のホームページや窓口で確認しておくと安心です。

石経石材では、大阪府羽曳野市を拠点に、関西で墓じまいやお墓の引っ越しのご相談をお受けしています。改葬許可申請の代行から、閉眼供養のご相談、墓石の撤去工事、永代供養先のご紹介まで、同じ担当者が最後までサポートいたします。「役所の手続きが不安」「何から始めればいいか分からない」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。

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この記事の著者
石経石材(いしつねせきざい)
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大阪府を中心に近畿エリアの兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県で、お墓に関する多くのお悩みを解決してまいりました。
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